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2017年06月30日│連絡船の町プロジェクト・勉強会

宇高連絡船愛好會 三村さん解説 その1

宇高連絡船愛好會長の三村さんに、これまでの「撮り船」フォトコンテストに応募のあった、
宇高連絡船の写真を解説していただく勉強会を実施しました。
第1回第2回の宇高連絡船に関する応募写真約200点を全てみていただき、年代や船の特徴
その時代のエピソードなどを教えていただきました。
幼少期から連絡船に興味を持ち、実際に何度も宇高連絡船に乗り、現在まで調査研究を深めてきた
三村さんの知識量に驚きつつも、より興味関心の深まる勉強会になりました。

 

最終的に三村さんには「特に貴重な写真」6枚を選んでいただき、解説文をいただきましたので
ご紹介します!

まず1枚目がこちら。平子 武さんの「貸車専用輸送」です。


【三村さん解説文】
この写真は、宇高連絡船「第一宇高丸(だいいちうこうまる)」への貨車積み込みを
撮影したものである。
大きな特徴は、積み込み時には貨車を機関車が「牽引」するのではなく、「押し込
み、引き出し」する事である。また、航送施設(以下、可動橋という)に重量のある
機関車が入って可動橋を壊してしまわないよう、控車(手摺と台車だけの車両が写真
では確認できる)を数両繋いで作業を行う事も挙げられる。
当時の小型船用可動橋は満潮用と干潮用があり、作業風景の物は満潮用で、左側に柱
が見えているのが干潮用である。柱の高さが異なるのが分かる。レールの高さ調整は
電動ではなく、滑車を使った手作業である。この写真から、初期の貨車航送の苦労が
伝わってくる。
「第一宇高丸」には「第二宇高丸」という姉妹船がおり、共にワム15トン貨車で1
0両積める貨車航送船である。主な相違点は操舵室の支柱の形状である。また、時期
によっては操舵室の幅の違いがある。また、国鉄の小型貨車航送船の特徴として、操
舵室の窓下にローマ数字が書かれている時期がある。


残り5枚の解説もいただく予定ですので、お楽しみに♪


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